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従来の100倍の検出効率を実現した
高効率・高分解能スピン分解光電子分光装置を開発


 広島大学放射光科学研究センターの奥田太一准教授と当研究室の木村昭夫准教授を中心とする研究グループは、従来の100倍の検出効率を実現した高効率・高分解能スピン分解光電子分光装置を開発しました。スピン分解光電子分光は物質の電子状態をスピンまで分離して観測することが可能であり、スピン機能材料の研究において非常に有力な実験手法です。しかし、これまでの検出方法では効率が低く、高分解能での精密な測定が困難でした。そこで我々は従来に比べ100倍の検出効率を実現した超低速電子回折型スピン検出器(VLEED)を用いたスピン分解光電子分光装置を開発し、高効率・高分解能でのスピン検出を可能にしました。これにより、スピントロニクスデバイスへの応用が期待されているトポロジカル絶縁体等のスピン物性をより精密に調べられることが期待されます。この研究成果は 10 月 21 日に米国の科学雑誌『Review of Scientific Instruments』のオンライン版で公開されました。


Review of Scientific Instruments
原著論文 :T. Okuda et al., Rev. Sci. Instrum. 82, 103302 (2011)
広島大学 理学部・理学研究科 物理科学専攻

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