三次元トポロジカル絶縁体における表面マスレスディラック電子の散乱メカニズムを解明
当研究室の木村昭夫准教授を中心とする研究グループは、三次元トポロジカルBi2Se3の光速に近い速度で運動する電子の散乱メカニズムを解明しました。トポロジカル絶縁体におけるこの表面電子は通常の結晶内に存在する電子に比べて散乱は大きく抑制されており、将来の超低消費電力デバイスなどへの応用が強く期待される物質です。本研究ではそのように散乱の抑制された理想的な電子状態であっても、結晶内部の電子構造から結晶内部へ浸み出す事を明らかにしました。この研究成果は今後のさらなるトポロジカル絶縁体の研究発展の道標になる事が期待されます。この研究成果は米国の科学雑誌『Physical Review Letters』の 7 月 27 日のオンライン版で公開されました。
Physical Review Letters
原著論文 :S. Kim et al., Phys. Rev. Lett. 107, 056803 (2011)
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